業務内容
現場条件に適した効率的な港湾・空港整備のための技術検討
中国地方の美しい海域環境を支え、住民・産業へ安全と安心を提供するためには、中国地方各港湾・空港の地域特性に応じた整備を図ることが必要です。
また、現在開発されている技術の高度化により効率的な港湾・空港整備が可能な技術開発に取り組むことが、現在のわが国の厳しい財政条件下の中で緊急課題として挙げられることから、中国地方の現場条件に適した効率的な港湾・空港整備技術の開発目標として取り組んでいます。
地域特性を適切に考慮した地震動予測
これまで、港湾構造物の耐震設計には過去に観測された大地震(例えば阪神大震災等の地震動)を用いていました。しかし、建設予定地周辺で実際に生じる地震は、過去に大地震を観測した地域とは地域特性(地盤条件、地形条件)が異なり、「揺れの強さ」「揺れる時間」等に差が生じます。
よって、設計の精度を向上させるには建設予定地周辺でのを考慮した地震動を用いる必要があります。
当事務所では、建設予定地周辺の地震観測を行い、その観測結果をもとに、建設予定地で実際に発生する大地震の地震動を適切に予測し、耐震設計に反映させるための取組みを行っています。
地震観測小屋
地震観測計
海象観測データの信頼性維持に関する検討
中国地方整備局管内に設置されている海象計(鳥取港・浜田港)及び潮位計(三田尻中関港・宇部港)によって取得される様々な海象データ【波の高さ・波の向き・潮位等】について、その信頼性を維持するために観測機器を定期的に保守点検しています。また、潮位については、潮位データそのものを解析し、異常値が無いかチェックし、異常値が見つかった場合は、その原因を究明するなどデータの信頼性向上に努めています。
なお、これらの海象データは、ナウファス(全国港湾海洋波浪情報網)※1や防災情報提供センター※2により、リアルタイムデータとして閲覧することも可能です。
海象計の点検状況
検潮所の点検状況