お知らせ
平成29年度 第1回 実りある学舎 「載荷試験を活用した港湾の施設の杭の設計・施工の考え方」
- テーマ -
「載荷試験を活用した港湾の施設の杭の設計・施工の考え方」
- 概 要 -
港湾構造物では、大径・長尺の鋼管杭(開端杭)が用いられることが多く、軸方向抵抗力の 推定方法や推定した値の妥当性の確認方法がしばしば設計・施工上の課題となります。杭の軸 方向抵抗力は本来載荷試験により確認することが求められていますが、工期・工費の問題から 載荷試験が実施されないケースもこれまで多く見られました。
これに対し、近年、急速載荷試験、衝撃載荷試験などが普及し、比較的容易に杭の軸方向抵 抗力を確認できるようになってきています。従来からある載荷試験方法(静的押込み試験)と 比較すると、これらの新しい試験方法にはいくつかの制限事項もあるため、これらの載荷試験 方法を最大限活用するためには、各試験方法の特徴を理解し、制限事項をうまく回避しつつ必 要なデータを取得できるよう設計・施工上のちょっとした工夫が必要となります。
今年度1回目の「実りある学舎」では、講師に港空研・水谷崇亮氏をお迎えし、杭の軸方向 抵抗力の推定方法の基本から、杭の挙動の理解を深めるためのポイント、急速載荷試験・衝撃 載荷試験を活用した設計・施工の考え方、載荷試験結果の施工管理への反映方法、試験結果の さらなる活用を進めるための工夫等について講演いただきました。あわせて、現在改定作業が 進められている技術基準における関連箇所の変更点等についてもご紹介いただきました。
参加者からは、「基本的なことからわかりやすく説明いただいたので、載荷試験について理 解を深めることができた」「すぐに実務に反映できる有用な講義だった」「技術基準の改定の 話は非常に参考になった」といったご感想をお寄せいただきました。