国土交通省
中国地方整備局 港湾空港部

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  人が集い、行き交うみなと
  空港・港湾を玄関口とする交流連携の促進
 近年、グローバル化の流れは、インバウンド観光*1)など様々な分野で広がっています。日本を訪れる
外国人の数は年々増加しており、今後も増加すると予想されています。インバウンド観光の振興は、地域
の魅力を世界に向けて発信できる重要な機会であり、地域の経済活動にもプラスの効果を及ぼす可能性を
秘めています。
中国地方には、平成19年に新たに世界遺産に登録された石見銀山や多島美を誇る瀬戸内海など、多数の
観光資源を有しており、これらの資源を活かして地域の魅力を高め、交流人口を拡大し、地域の活性化を図
ることが重要です。このためには、国内外の観光客を受け入れるための玄関口である空港・港湾などの交
通基盤の機能強化が必要です。
このため、以下の施策を推進します。
 海外からの観光客の誘致や地域間の広域的な交流連携の推進のためには、その玄関口となる空港の機能強化が必要となります。そのため、中国地方の空港を発着する国際線・国内線の路線数・便数の増加や空港へのアクセスの向上により利便性の向上を図ります。また、計器着陸施設*2)の高度化等による欠航便数の減少など信頼性の向上を図ります。これにより、空港を玄関口とした交流連携を促進していきます。
 
※1) 海外から日本へ来る外国人旅行。
※2) 霧などの視界不良の悪条件下でも着陸できるようにするための装置。
 中国地方における船舶乗降客数は年間約2,000万人以上であり、旅客船やフェリーなどの海上交通は、
地域住民の生活の足として、また国内外の観光客の交通手段として重要な役割を果たしています。人口が
減少する中で航路を維持していくためには、港湾の利便性を拡大するとともに交流人口を拡大することが必
要です。
 このため、旅客船、フェリーなどの大型化に対応したターミナルの整備や港湾へのアクセスの改善を進め
るとともに、船舶の運航情報の提供やみなとツーリズム情報の提供などソフト面でのサービス向上を図るな
ど、港湾の利便性や信頼性の向上に取り組みます。
図1 中国地方における入港船舶隻数・船舶乗降客数上位の港湾(平成17年)
 中国地方では、近年、クルーズ船の寄港回数が増加しており、特に外航クルーズ船の寄港が大幅に増加しています。クルーズ船の寄港は、諸外国との交流や国内の他地域との交流を促進し、港を中心とした賑わいの創出など、地域の活性化を図る上で重要な機会となります。
 このため、クルーズ船対応のためのターミナル整備などを進めるとともに、関係行政機関や民間企業、NPOなどと連携し、外航クルーズ船の誘致活動や受入態勢の強化に努めます。
 
図2 広島港(左)宇野港(右)に寄港するクルーズ船の様子
(左:にっぽん丸、右:寄港歓迎イベント)
  地域が一体となったみなとまちづくりによる地域の活性化
 中国地方の港湾は、これまで本土と島嶼部などを結ぶ交通の結節点として重要な役割を果たしてきました。
 近年では、船舶乗降客数が減少していますが、現在でも全国シェアは20%強を占めるなど、現在でも船舶は重要な交通手段になっています。このため、交通の結節点としての機能強化を図る必要があります。また、瀬戸内海を中心に船舶を利用したツアーなどが実施されており、さらに島嶼部にも多数の観光資源があり港湾は観光の拠点としても重要になっています。
 また、中国地方の港湾は、古来より海の恩恵を受けて発展してきました。このため、沿岸部には数多くの「みなとまち」が形成され、港湾は地域の拠点として発展してきました。しかし、高速道路網の充実などの影響によって「みなと」の利用が減少するなど「みなとまち」がかつての賑わいを失っている地域もあります。一方、昔の倉庫や波止場など残された「みなと」の資源を活かしたまちづくりも進んでいます。「みなと」に賑わいを取り戻し、地域間のネットワークを再構築することにより地域の活性化を図ります。
このため、以下の施策を推進します。
 
図1 みなとにおける地域活性化を目的とした活動
(左:「汐待市」瀬戸田港、右:「たまの港フェスティバル」宇野港)
 平成15年10月に制度化された「みなとオアシス」は、海浜・旅客ターミナル・広場など「みなと」の施設やスペースを活用し、地域住民の参加による「みなとまち」本来の賑わいを創出する制度です。現在、中国地方では「みなとオアシス」は9港が本登録、5港が仮登録しています(図2)。今後、仮登録中の5港を本登録するとともに、中国地方の「みなとオアシス」を1港でも増加させることにより、みなとから地域の魅力を発信していきます。また「中国みなとオアシス協議会」を活用して、みなとを中心とした中国地方の交流を促進していきます。
 なお「みなとオアシス」の本登録には、賑わいのポテンシャル、賑わいの継続性、地域住民への認知度、イベントや常設施設の採算性、参加住民の主体性といった評価項目で高評価を得ることが要件となっており(表1)、本登録に至るまでに質の向上が図られることになります。
表1 みなとオアシスの評価項目
 「瀬戸内・海の路ネットワーク推進協議会」は、瀬戸内海沿岸に位置する各市町村が一堂に会し、新たな文化の創造、観光、レクリエーションの振興と発展を図ることを目的として平成3年度に設立されました。現在、107市町村、11府県及び国土交通省の9地方機関が当協議会の会員となっており、会員である市町村等が連携しながら、瀬戸内海の発展のため活動を継続してきました(図3)。
 今後、協議会の市町村会員の100%の加入を目指すとともに、協議会の活動指針である「高速海上交通時代に対応した今日的意義のある「海の路の構築」、並びに地震・津波に対応した防災ネットワークの整備」、「瀬戸内海の景観、歴史、文化、食、街並み等インバウンド観光時代における瀬戸内の魅力発信」及び「リフレッシュ瀬戸内の実施による瀬戸内海沿岸域の環境保全」などの取り組みを通じて、瀬戸内海沿岸域の交流・連携を促進します。
図3 「瀬戸内・海の路ネットワーク推進協議会」の参加市町村(平成24年度)
 中国地方の島嶼部において、フェリー・旅客船による海上交通は重要な役割を果たしています。そのため、関係行政機関と連携して生活航路の維持を図り、航路の利便性・信頼性の向上を図ります。また、島嶼部における暮らしの支援のためには、暮らしの拠点である旅客ターミナル施設などを中心とした地域活性化方策について検討する必要があります。
 このような中、大崎上島町では、島外への交通と島内交通との連絡が十分でなく、少子高齢化及び基幹産業の停滞により地域の活力が低下しているため、自立に向けた元気な産業作りを目標に、観光振興との連携を軸とした地場産業の新たな展開を図るため島内外交通の連携強化、島内光ファイバー網を活用した島内外の交通情報一元化及び各種情報発信を行い、魅力ある 総合的な港づくりによって地域の自立的な発展を目指す取り組みを行っています。
 また、笠岡諸島ではNPOが中心となった離島地域の活性化方策として、広域的な交流の提案を行っています。活動の中では、独自のツアーや「島弁」(島毎のオリジナル弁当)を企画提案しており、TV番組にも取り上げられるなど知名度の向上に結びついています。このような取り組みは、リーダーとなる存在が必要とされますが、団塊世代の離職に伴う交流人口の増加も予測される中で、他の離島地域においても同様の取り組みが行われていくことが考えられます。さらに、笠岡諸島では、NPOが中心となり島の観光と清掃活動を組み合わせたツアーを開催し、交流促進による地域活性化に取り組んでいます。
 さらに、笠岡市では船内でデイサービスを行うことが可能な「夢ウェル丸」を運航しています(図4)。瀬戸内海では、この他にも病院が所有する診療船が運航されています。このように高齢化率の高い島嶼部においては、医療サービスの提供が大きな課題となっています。
 今後ともNPOなどと連携して、こうした先進的な取り組みの普及に努めます。
 
資料:笠岡市ホームページ
岡山済生会総合病院ホームページ
図4 瀬戸内海におけるデイケア船、診療船運航の事例(平成20年)

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