国土交通省
中国地方整備局 港湾空港部

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  暮らしの安全と安心を守るみなと
   総合的な防災・安全対策による安全・安心の確保
 沿岸部は、人口や財産が集中しており、ひとたび、臨海部で災害が発生すれば多大な被害が発生します。そのため、沿岸部において総合的な防災対策を行い、地域住民の安全・安心を確保することが必要です
 中国地方では、平成16年に台風16号、18号で瀬戸内海沿岸全域で高潮被害が発生し、特に宇野港、水島港、呉港では大きな被害が発生したため、重点整備海岸に指定され、緊急的に高潮対策が進められています。また、平成17年にアメリカ合衆国で発生したハリケーンカトリーナによる高潮被害を踏まえて取りまとめられた「ゼロメートル地帯の今後の高潮対策のあり方について」に基づき、広島港、福山港で高潮対策が行われています。瀬戸内海沿岸は干満差が大きく、台風発生時には高潮の被害を受けやすいため、高 潮対策の推進が必要です。
 また、過去に中国地方では鳥取西部地震や芸予地震による被害が発生しており、東南海・南海地震など大規模な海溝型地震による津波による被害も懸念されています。さらに、地震災害が発生した場合、被災者に対し、食料・水等緊急物資を迅速に供給する必要があり、耐震強化岸壁の整備などによる緊急物資輸送ルートの確保が必要です。
 一方、日本海沿岸を中心に、海岸などの侵食被害が発生しています。現在、中国地方において侵食による対策の必要な港湾海岸は28kmあり、侵食対策を進めることが必要です。
このため、以下の施策を推進します。
  
 瀬戸内海沿岸部はこれまで高潮による被害をたびたび受けており、高潮対策を進めることが必要です。また、東南海・南海地震に伴う津波に対する対策も必要となっています。このため、堤防や護岸の嵩上げなど海岸保全施設の整備により、津波・高潮対策を推進します。平成19年度末現在、中国地方では津波・高潮に対して防護が必要な地域は約2万haありますが、そのうち整備が完了しているのは48%に過ぎず、災害による被害を低減するため、引き続き津波・高潮対策を推進します。
 また、ハザードマップや潮位情報の提供などソフト面の対策も推進します。
 
図1 広島港における津波・高潮対策事業
 阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、大規模地震が発生した場合、被災者に対する、緊急物資輸送ルートを確保するため、耐震強化岸壁等の整備を進めることが必要です。しかしながら、中国地方では、平成19年度末現在で11バースしか整備されていない状況です。このため、耐震強化岸壁や緊急物資の荷捌きを行うためのオープンスペースの整備、および臨港道路の耐震化を着実に進めることにより、緊急物資輸送ルートを確保します。
 また、中国地方整備局や港湾管理者において、地震による被害を最低限にとどめ、早期に復旧するための対策を事前に取りまとめた事業継続計画(BCP)*1)の策定を推進します。
 
図2 防災拠点の整備イメージ
※1) 自然災害やテロなど、予期せぬ事態が発生したときでも、ビジネスを継続できるようにする行動計画
 中国地方は、日本海沿岸を中心に、流入土砂の減少や波浪等により海浜の砂が流出し、海岸線が後退する侵食被害が発生しています。
 平成19年度末現在、侵食に対して防護が必要な延長は約28kmありますが、整備が完了しているのは65%となっています。今後、引き続き侵食対策を推進し、安全・安心の確保を図ります(図3、図4)。
 
図3 中国地方における侵食対策整備状況(平成19年度)
図4 侵食対策事業実施事例
   安全で利用しやすい港湾整備
 港湾は交通手段、産業の拠点として重要な役割を果たしており、安全に利用出来る必要があります。
中国地方は、海洋性レクリエーションが盛んでプレジャーボート保有数は全国一となっていますが、放置艇の割合も高く、72%のプレジャーボートが不法に係留されています。津波・高潮発生時には、不法に係留されたプレジャーボートが流出・漂流し、被害の増大に繋がる恐れがあります。また、景観の悪化や船舶の安全な航行を阻害する恐れがあります。このため、放置艇の適正な管理を行う必要があります。
 さらに、中国地方の島嶼部においては、海上交通は依然として地域住民の生活の足として重要な役割を果たしています。一方、中国地方では、人口減少とともに、高齢化が進展しており、特に島嶼部では高齢者の割合が高くなっています。しかしながら、港湾は高齢者にとってまだまだ利用しづらい状況であり、高齢社会への対応を進めるためにも港湾におけるバリアフリー化の推進が大きな課題となっています。
一方、高度成長期に集中投資された港湾施設の老朽化が進行し、今後、その施設の維持補修や機能の更新のための費用の増大が見込まれており、港湾施設を安全に利用し、維持・更新費を低減するためには、的確かつ適切な維持管理が求められています。
 このため、以下の施策を推進します。
 
 中国地方は全国に比べ放置艇の割合が高く、全国の放置艇隻数の内、約3割弱を中国地方が占めています。また、放置艇率も高く、約69%のプレジャーボートが不法に係留されています(港湾単独区域及び港湾・河川重複区域)。不法に係留されているプレジャーボートは、津波・高潮発生時に流出または漂流すると被害の増大に繋がる恐れがあります。このため、ボートパークや小型船だまりの整備を推進します。整備にあたっては、民間のノウハウや資金を活用しつつ、効率的な促進を図ります(図1、図2)。
 平成24年度末には「プレジャーボートの適正管理及び利用環境改善のための総合的対策に関する推進計画」の公表が予定されており、今後10年間で放置艇の解消を目標として、各水域管理者や、地元自治体、地域住民、関係団体等が連携・協力して協議会を設置するなど、具体的に推進計画を進めていく必要があります。
 
図1 中国地方における放置艇隻数と全国割合
図2 中国地方におけるマリーナ、ヨットハーバー、
ボートパーク等の整備状況(平成24年度)
図3 ボートパークの整備事例(鳥取港)
 中国地方の港湾の旅客施設におけるバリアフリーへの対応状況は、平成18年度末において、移動円滑化基準*1)に適合している旅客施設は、島嶼部ではわずか2%に過ぎず、島嶼部以外でも11%とほとんど対応できていない状況です(図4)。各施設における個々の対応状況については、段差への対応は比較的進んでいますが、それ以外の設備についてはあまり進んでいません。
 このため、各港湾の旅客施設におけるバリアフリー化を促進し、移動円滑化基準に適合した旅客施設の割合を向上します。特に、高齢化が進展している島嶼部においては、関係行政機関や民間企業との連携を図りつつ、重点的にバリアフリー化を進めていきます。
 
図4 中国地方における港湾施設のバリアフリーへの対応状況(平成18年度)
※1) 高齢者、障害者等の円滑な移動及び建築物等の施設の円滑な利用を確保するための、
旅客施設の構造及び設計の基準
 高度成長期に集中投資された港湾施設の老朽化が進行し、今後、その施設の維持補修や機能の更新のための費用の増大が見込まれています。国や自治体の財政事情が厳しくなる中、将来の維持管理や更新費用を抑制するため、既存施設の予防保全的な維持管理を行い、点検診断や維持補修の計画である港湾施設の維持管理計画を策定し、施設の計画的かつ適切な維持管理に努めます。
 また、平成13年の米国同時多発テロを契機に、船舶と港湾施設の保安対策の強化を目的とした、SOLAS条約(海上人命安全条約)を改正し、これを受け平成16年7月、国内法である「国際船舶・港湾保安法」が施行されました。港湾の保安対策を進め、港湾の危機管理を強化します。
 

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