―第二回部会の主な意見―
<戸田部会長(広島大学大学院 社会科学研究科教授)>
今回の第二回部会は、中間的な報告と提言へ向けた方向性を見出すものである。
調査は継続中であり、現在は、利用者懇談会を開催して様々な意見を聞きつつ、地域の産業や経済等、地域のあり方について検討している。
国際物流戦略チームは戦略であり、この部会では、周りの状況を勘案しつつ、中国地方の港湾の位置付けを行っていく。その一環として、中国地方外の港湾を把握するため、大阪港、神戸港、博多港を視察した。
一港一港の港をどう位置づけて行くか、また、これらの港をどう連携させるかも検討が必要。
そのようなビジョンを、中国地方から国への提言としていきたい。
提言は国土形成計画にも付すると考えている。
 
<森重部会委員(マロックス株式会社 港運事業本部 港運広島事業部長)>
公共埠頭の専用貸しは、自動車車両やコンテナが考えられる。自動車車両については、メーカーのプライベートバースを利用している。出島において小型船社が中心であり、メガキャリアではない。埋立により拡大すれば、相当数の貨物が見込まれるので可能性がある。
港全体を見ると、岸壁に対して貨物スペースが少なく、倉庫も老朽化している。一方、宇品は水深が不足しているが、県の努力により、来月から浚渫が行われる。
今後、コンテナの管理システムの一元化を検討している。また、コンテナターミナル24時間制に向けては、労働力確保が課題である。取扱量を現在の1.5倍くらいに増やしたいと考えており、そのためにはスペースを確保して貨物の流れを作りたい。
要望として、港湾利用料の減免以外の制度が弱いので、もっと減免拡大や規制緩和を考慮してもらいたい。また、色々なワーキンググループを作って、検討していきたい。
  
<清水部会委員(中谷興運株式会社 玉島支店 取締役支店長)>
水島港は後背地に日本有数の水島コンビナートがあり、各メーカーの専用岸壁が非常に多い。公共の外貿貨物は、昔は水島地区の西公共埠頭で取り扱われていただけだった。
コンテナは、当初平成元年は200TEU/月の取扱いだったものが、2〜3ヶ月後には、6,000TEU/月に増加している。近年は、10,000TEU/月以上である。
そのような中、玉島ハーバーアイランドが計画された。玉島は開港してからまだ日が浅いが、阪神大震災をきっかけに成長した。
現在は、コンテナバース340mで2バース有しており、貨物は輸入が多い。
水島港の利用コストを如何に安くできるかに注目している。
自動車工場も息を吹き返しており、輸出も好調である。
自動車航送船も外航で5,000〜6,000台積に、内航でも3,000〜4,000台積に拡大している。
また、自動車部品(コイル等)の輸入が好調。
玉島地区に、多目的在来船バースを1〜2バース整備することを要望したい。
実際に仕事している立場から、水島港は天然の良港であると思うが、航路を少しでも外れると潮の流れが速く非常に危険な水域である。
水島港の発展のために、玉島東航路の早期整備をお願いしたい。
水島コンビナートと玉島地区を直接結ぶ、橋の整備を合わせてお願いしたい。
スーパー中枢港湾の目的を詳しく知りたい。
水島〜神戸間の内航フィーダーはコストが高い。仮に運賃が無料であるならば、内航フィーダーも考えられるが、バージ輸送では10時間程度要する。トラック輸送であれば所要時間2時間である。
 
<鬼武部会委員(東ソー物流株式会社 営業本部 営業部長)>
徳山下松港の貨物は主にバルク専用岸壁にて取り扱われている。
徳山地区だけだが、この1月から公共バースにパナマックス船が入港している。
新南陽地区に桟橋があるものの、航路水深が浅いため使用できない。
公共埠頭の専用貸しは、バルク貨物には対応しないのか。
コンテナ航路は、東南アジア、中国、韓国へ週12便。欧米向け貨物はトランシップとなっている。
設備投資も進んでおり、色々な船会社が欲しいところである。
9大港の重点整備が進められているが、企業を支えている地方の港湾にも目を向けて、よりニーズを取り入れ、港湾計画を改訂してもらいたい。
 
<堀内部会委員(中国経済連合会 専務理事)>
港湾でコンテナが取り扱われ始めた頃、港湾・空港の整備が活発したが、港湾・空港の整備は解決し、あとは道路の整備が必要であると思っていた。
しかし、かつてとは比べものにならないほど、施設の老朽化、システムの大型化、シームレス化等、新しく大きな問題が生じていることが理解できた。
このことは、新国土形成計画においても、重要な部分になってくると思う。
<津守部会委員(岡山大学 経済学部助教授)>
港は、港運と企業の振興に欠かせない。
しかし、全ての港を同じように整備することは不可能。
機能性のあり方と役割分担、大雑把に言うとコンテナとバルクを分けるなど、その港の機能性を高める必要がある。
コストを重視するか、サービスを重視するか、それぞれの考え方がある。
中国地方は、東に神戸港、大阪港、西に博多港等、大きな港に挟まれており、スーパー中枢港湾政策の一環として、その中でどのような位置づけか求められるか検討が必要。
公共施設の専用貸しについては、専用バルクとは荷姿が異なり、大量輸送も考えられることから、如何にその地に適応し、在来貨物を効率的に出すことで地元の企業がコストを抑えられるかが肝要。